App Store のキーワードリサーチは、Google のキーワードリサーチとは別物です。ルールが異なり、データのノイズも多く、よくある失敗は Apple のアルゴリズムが実際にどう動くのかを理解しないまま、SEO の手法をそのまま持ち込んでしまうことです。

このガイドでは、狙う価値のあるキーワードを見つけるための、繰り返し使えるプロセスを順を追って解説します。ランキングを狙えるだけの具体性があり、インストールを生むだけの人気があり、そしてコンバージョンにつながるだけの関連性を備えた語句を見つけ出していきましょう。

狙う価値のあるキーワードとは

あるキーワードをメタデータに入れる価値があるかどうかは、次の 3 つの要素で決まります。

  • 検索ボリューム: その語句が毎月どれくらい検索されているか
  • 競合スコア: トップ 10 に入るのがどれだけ難しいか
  • 関連性: その語句で検索した人が、あなたのアプリをインストールするかどうか

多くの開発者は最初の要素ばかりに目を向けます。だからこそ、リリースしたばかりのアプリで「写真編集」を狙ってしまい、なぜランキングに乗らないのかと首をかしげることになるのです。ほかの 2 つを欠いたボリュームは、単なるノイズにすぎません。

ねらい目は、ボリュームが中〜高程度で、競合が低〜中程度、そして自分の中心的なユースケースとの関連性が高いキーワードです。

ステップ 1: まずは自分のアプリが実際に何をするのかから始める

空のドキュメントを開き、アプリの機能を表す動詞と名詞をすべて書き出しましょう。まずは文字どおりに、ひねりを加えるのはその後です。

キーワードリサーチ用のアプリであれば、リストはたとえば次のように始まるかもしれません。キーワード、ASO、App Store ランキング、キーワードトラッカー、キーワードリサーチ、アプリ最適化。

そこから外側へ広げていきます。そのアプリはどんな課題を解決するのか。あなたのアプリの存在を知らない人なら、何と入力するのか。ユーザーはどんな類似ツールと比較するのか。

このブレインストーミングからは、通常 30 〜 50 個のシード語句が生まれます。そのすべてが検索されるわけではありませんが、どれも何らかの有益な手がかりにつながります。

ステップ 2: 実際に検索されているものを見る

シード語句をキーワードリサーチツールに入れてみましょう。Marteso では、任意の語句を入力すると、その検索ボリュームスコア、競合スコア、そして現在ランキングに入っているアプリを確認できます。

注目すべきアウトプットは次の 3 つです。

ボリュームスコア: Marteso では 0〜100 のスケールで表示されます。30 を超えていれば、実際に検索されている語句であることが多いです。10 未満は、よほど限られたニッチな語句でない限り、ほとんど無視できるレベルです。

競合スコア: こちらも 0〜100 です。30 未満であれば、比較的新しいアプリでもおおむね狙えます。60 を超えると、十分なインストール基盤とレビュー数がなければ難しくなります。

ランキングに入っているアプリ: そのキーワードで現在トップ 10 に入っているアプリを見てみましょう。それらが何千件もの評価を持ち、何年も App Store にいるなら、競合スコアに関係なく、その語句を攻略するのがどれだけ難しいかを示すサインです。

ステップ 3: キーワードのはしごを見つける

キーワードのはしごとは、今ランキングを狙える語句から始めて、最終的により難しく幅広い語句へとつながっていく一連の語句のことです。

実際にはこう機能します。

初日から「写真編集」でランキングに乗ることはできません。しかし、「SNS 向け写真編集」や「フィルター付き写真編集」、「ミニマルな写真編集」なら狙えます。こうした絞り込まれた語句には実際のボリュームがあり、競合も低く、あなたが提供するものをまさに探しているユーザーがいます。

そうした語句でランキングに乗り、ダウンロードを獲得し始めると、Apple のアルゴリズムはあなたのアプリを取り巻くシグナルのプロファイルを形成していきます。このプロファイルは、隣接する少し幅広い語句でのランキングにも影響します。数か月かけてインストールの伸びとコンバージョン率が改善していくにつれ、リリース時には手の届かなかった語句でも勝負できるようになります。

はしごとは、ポジションを選ぶことではなく、勝ち取っていくことなのです。

ステップ 4: 競合のメタデータを確認する

上位 3 社の競合の App Store ページを開きましょう。タイトルとサブタイトルを見てください。それらは、すでにリサーチを済ませたチームが選んだ、目に見えるキーワードの選択です。

真似をするためではありません。次のようなものを見つけるためです。

  • 自分が考えていなかった、競合が狙っている語句
  • 競合が弱い隙(最適化ではなく、なんとなく独占しているだけで、その周辺の競合が低い語句)
  • 競合が見過ごしているキーワードの切り口を自分のものにして、差別化を図るチャンス

Marteso の競合ビューでは、競合がどのキーワードでランキングに入り、何位にいるのかを確認できます。検証済みのシグナルから出発できるため、ゼロからリストを作り上げるよりも速いことが多いです。

ステップ 5: 100 文字を賢く使い切る

App Store のキーワードフィールドは 100 文字です。1 文字 1 文字が重要です。

見落とされがちな基本ルールがあります。

  • タイトルやサブタイトルにすでに登場するキーワードは繰り返さないこと。Apple はそれらを別々にインデックスするため、重複させるとスペースの無駄になります。
  • コンマを使って避けられるなら、語句の間にスペースを入れないこと。「tracker,keywords,rankings」は「tracker, keywords, rankings」より文字数が少なく、機能は同じです。
  • アプリ名、カテゴリ名、そして Apple がすでにあなたと結び付けている語句は含めないこと。
  • 同じ語句の単数形と複数形はバリエーションとしてカウントされます。どちらか一方だけで十分です。

うまく構成されたキーワードフィールドには、通常 10 〜 15 個の異なるルート語句が入ります。それがあなたのターゲティングの範囲です。きちんと使い切りましょう。

ステップ 6: 出したものを追跡して改善を重ねる

キーワードリサーチは、メタデータを提出した時点で終わるものではありません。そこから始まるのです。

次の App Store リリースの後は、狙ったキーワードがどう推移するかを追跡しましょう。Marteso では、時系列でのランキングの変動を確認できます。注目すべきは次の点です。

  • 最初の 2 週間で順位が上がっているキーワード。Apple がそれをインデックスし、テストしていることの裏付けになります。
  • トップ 30 圏外で止まっているキーワード。たいていは、現状のアプリの権威性に対して競合が強すぎることを意味します。
  • 明示的に狙っていないのに自然に出現してきた新しいキーワード。追加する価値のある関連語句を発見できることがあります。

少なくともメジャーリリースのサイクルごとに 1 回はキーワードフィールドを更新しましょう。メタデータを一度設定したら忘れてしまう設定ファイルのように扱うアプリは、能動的な実験として扱うアプリに比べて、決まって成績が振るいません。

次にやること

キーワードリサーチが初めてなら、まずはステップ 1 と 2 から始めましょう。シードリストを作り、ツールにかけて、中ボリューム・低競合のレンジにある語句を 10 〜 15 個見つけてください。

既存アプリを見直す場合は、競合分析(ステップ 4)とランキング変動データに直行しましょう。最も速く成果が出るのは、たいていトップ 50 圏外に落ちた古びた語句を、より新鮮な代替語句に入れ替えることです。

このプロセスは複雑ではありません。本当の失敗は、まったく取り組まないことなのです。